2026年11月号 LIFE
DNAが遺伝子の本体であることが分かったのは1944年のことである。DNA(デオキシリボ核酸)はリン酸と糖、それに4つの塩基アデニン(A)とチミン(T)、グアニン(G)とシトシン(C)から成り、それぞれ対(塩基対)を成す。1953年、ケンブリッジ大学のジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックはDNAが2本の鎖が絡み合う「二重らせん」であることを突き止めた。またDNAからリボ核酸(RNA)を経て、たんぱく質が生成されるという「セントラルドグマ」を提唱した。生物の全遺伝情報は「ゲノム」である。ヒトの全ゲノムは約30億の塩基対からなり、2022年には全配列が完全に解読された。人類はヒトの設計図をすべて読み解いたのである。設計図を手に入れれば未知の生物を作り出すことができるのではないか、そんな研究が今、盛んに行われている。「合成生物学」である。
今年8月、スタンフォード大学ブ ………
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